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 デラッカー


空缶デラッカーの概要


  • 空缶のデラッカー
清涼飲料水、ビール類の消費に伴い、大量のアルミ、およびスチールの空缶が発生します。磁力選別によって分けられた空缶は、それぞれ純度の高い金属であり、金属精錬工場に送られて再利用されています。
空缶の板の厚さは約150μm(0.15mm)程度であり、内外表面に酸化防止のための有機物被膜(コーティング)が約2.5μm塗布されており、金属板に対する体積割合は約3%です。
回転型デラッカー炉
空缶の中には少量の飲み残し、煙草の吸殻が入っているものがあり、収集した空缶をそのまま溶融すると、残留水が急激に蒸発し、更に被膜有機物の熱分解によって可燃ガスが発生し、 爆発や異常燃焼を引き起こしてしまいます。
このような危険を防ぐために、空缶を400〜500℃まで加熱し、水と有機物を除去する装置がデラッカーと呼ばれています。
デラッカー後のアルミ缶
  • デラッカーの必要条件
空缶の加熱処理を行うデラッカーには次の性能が要求されます。

(1) 被膜は表面・内側とも同様に熱分解すること
(2) 金属板は酸化させないこと
(3) アルミ缶とスチール缶の切替が30分程度でできること
(4) 着火から運転開始までの始動時間が2時間以内であること
(5) ダイオキシン類は完全に消滅させること
(6) 燃料消費量が少ないこと
(7) 運転が容易で安全であること
(8) 建設費が小さいこと



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