通常の竪型石灰炉では石灰石の高い層中にガスを流通させるために、原料石灰石を30mmから80mmにふるいわけしなければなりません。
しかし、採掘された石灰石のうち通常は約30％程度が30mm以下の細粒になってしまい、それらは竪型炉では処理することはできません。
回転炉や流動層炉がそのような石灰石のアンダーサイズを処理するべく応用されましたが、それらの低熱効率と高い建設費では中小規模の焼成に対しては経済的ではありません。
コマ式石灰炉は移動層の原理を応用して、5mmから30mmの石灰石や他の無機物質を焼成するために開発されたもので、しかも高い熱効率と妥当な建設費を確実にしています。
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すでに40基以上が建設され、スケジュール通りに運転され高い効率でアンダーサイズの石灰石やドロマイトを役に立たせています。
工学上の研究によれば、石灰石を完全に焼成するまでの必要時間はその直径の2乗に比例します。
よって、20mmの石灰石は40mmの石灰石に比べ焼成帯に存在する滞留時間は1/4ですむことになります。
小粒径の石灰石が使用できれば、焼成帯の体積は大幅に小さくすることができるわけです。
その上、40mmの石灰石層に比べ20mmの石灰層は伝熱に関与する表面積が2倍になり、しかも対流伝熱係数は1.5倍となります。よって20mm粒の移動層においてはずっと良好な熱交換が確実に達成されます。 |
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